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水星 - マーキュリー(Mercury)
ギリシア神話における伝令の神ヘルメスの名前がついています。
太陽に一番近い惑星で、ほとんど地球からは見る事が出来ません。
東方最大離角(夕方の空)及び西方最大離角(明け方の空)の前後にかろうじて見る事が出来る位で、すぐに見えなくなってしまいます。
天空を足早に駆抜けていく様は、伝令の神と呼ばれるにふさわしいのではないでしょうか。
金星 - ヴィーナス(Venus)
ギリシア神話における愛と美の女神アフロディテの名前がついています。
「宵の明星」や「明けの明星」と呼ばれる星はいずれもこの「金星」が正体になります。美しく輝く姿は、美の女神と呼ばれるに足るのではないかと思います。
「水星」同様、内惑星の為に朝夕にしか見る事は出来ませんが、「水星」よりは見やすくなりますし、かなり明るくなります。
地球 - アース(the
earth)
英語では単に大地となっていますので、直接神々とは結びつきませんが、敢えてあげるなら、大地の女神ガイアではないでしょうか。
唯一の衛星である「月」にはセレーネやアルテミスといった神々の名が果てはまるのではないのでしょうか。
火星 - マルス(Mars)
ギリシア神話における戦いの神アレスの名前がついています。
その赤く凶々しい輝きは、血の色をイメージさせ、戦いの神の名がつけられたのではないかと思います。
最近、「火星」には相次いで探査機がとんで、表面の様子などが公開されていますが、古くから運河や火星人の話など話題には事欠かない星です。
二つの衛星「フォボス(恐怖)」と「ダイモス(恐れ)」には、アレスと不和の女神エリスとの間に産まれた息子達の名前がつけられています。
木星 - ジュピター(Jupiter）
ギリシア神話における主神ゼウスの名前がついています。
その名にふさわしく、太陽系の惑星の中では最大の大きさになります。
数多くの衛星を引き連れています。
代表的なガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星には「イオ」「エウロパ」「ガニメデ」「カリスト」など、いずれもゼウスと関連が深い神話の登場人物達の名がつけられています。
その他、「アドラステア」はクレタでゼウスを育てたニンフの一人で、「アマルテア」はゼウスに乳を与えた牝山羊で、「やぎ座」のモデルにもなっていますし、「レダ」はスパルタ王妃で、カストル、ポルックス(この二人は「ふたご座」のモデルです)の母親です。他、「メチス」もアテナの母親で、やはりゼウスと関連の深い名前が並んでいます。
「エララ」はゼウスとオルコメノスの娘です。
他の衛星にも、それぞれ「ヒマリア」「パシファエ」「シノーペ」「リシラテ」「カルメ」「アナンケ」「テーベ」といった名前がついています。
土星 - サターン(Saturn)
ローマ神話の農耕の神「サトゥルヌス」で、ギリシア神話ではゼウスの父クロノスにあたるとされています。
こちらも数多くの衛星を引き連れています。
「レア」は、ゼウスの母親でクロノスの妻でもあります。
他、「アトラス」「プロメテウス」といった「タイタン」族の名前がついています。
「パンドラ」は「プロメテウス」の弟「エピメテウス」の妻で、人類最初の女性になります。
「ディオネ」は別の神話でのアフロディテの母で、樫の木の女神です。
「カリプソ」はアトラスの娘で孤島に一人で住んで、難破してくる水夫たちを海から助けては一時を楽しんでいました。彼女に助けられた一人が、あのオデュッセウスです。
「ヤヌス」はローマ神話における天上の門衛で、年を開く役割を持っています。一月(January)の語源になります。「ハイペリオン」、「イアペトス」はクロノスの兄弟で、「テチス」は姉妹となり、同じタイタン族です。
その他、「ミマス」「エンケラドス」「フェーベ」「ヘレネ」「テレスト」「パーン」といった名前がついています。
天王星 - ウラヌス(Uranus)
ギリシア神話における天空の神ウラヌスの名前がついています。この名前には「天空」という意味があります。
ウラヌスはゼウスの祖父にあたり、クロノスに殺されてしまう事になりますが、その時に産まれたのが愛と美の女神アフロディテとなります。
衛星は多く、「アリエル」「ウンブリエル」「チタニア」「オベロン」「ミランダ」「プック」「コーデリア」「オフィーリア」「ビアンカ」「クレシダ」「デステモーナ」「ジュリエット」「ボルティア」「ロザリンド」「ベリンダ」といった名前がついています。
海王星 - ネプチューン(Neptune)
ギリシア神話における海の神ポセイドンの名前がついています。
衛星「トリトン」はアンピトリテとの息子になります。
「ネレイド」とはポントスとガイアの息子で海の賢人と呼ばれたネレイスの娘達の総称です。「ナイアド」も同じく、ナイアスの複数形で、淡水に住むニンフ達の総称です。
「ガラテア」は先程のネレイスの娘です。
その他、「タラッサ」「デスポイナ」「ラリッサ」「プロテウス」の名前がついています。
冥王星 - プルート(Pluto)
ギリシア神話における冥土の神ハデスの名前がついています。
太陽系最果ての惑星のネーミングとしては、ぴったりではないでしょうか。
唯一の衛星「カロン」は、黄泉の国の川ステュクス(日本だと三途の川になるのでしょうか)の渡し守の名前です。
惑星や衛星には、ギリシア/ローマの神々の名前がつけられています
先に紹介した「オリンポスの神々(ギリシア十二神)」でも一部は紹介していますので、そちらもご覧下さい
個々の惑星の詳しい紹介は後日あらためて行うという事で、ここでは関連する神話の登場人物などにスポットをあてています
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