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倭建命の英雄譚?の一つとして取り上げられています。
が、熊襲建の時といい、ちょっと卑怯だと思いませんか?

出雲の国にやってきた倭建命は、出雲建を討とうと思い、出雲にやってくると出雲建と親しい交わりを結びました。

最初に、ひそかに櫟の木で刀の形を作るとこれを佩くと、出雲建とともに肥の河に入って水浴をしました。そこで、倭建命がまず河からあがると、出雲建が佩いていた太刀をとると、
「太刀を交換しよう。」
と言いましたので、出雲建は河からあがると、倭建命の太刀を佩きました。
すると、倭建命は、
「さぁ、太刀を合わせよう。」
と挑んだので、おのおの太刀を抜こうとしましたが、出雲建は太刀を抜けるはずもありません。倭建命はやおら太刀を抜くと出雲建を打ち殺しました。
その時に詠んだ歌が、

やつめさす 出雲建が 佩ける刀、
黒葛多纏き さ身無しにあはれ。

このように平定して、朝廷に帰って報告しました。